「布団に入っても眠れない」「夜中に何度も目が覚める」「朝早く目が覚めてしまう」——こうした不眠の悩みを抱える日本人は非常に多く、成人の約20〜30%が慢性的な不眠症状を経験していると言われています。睡眠の問題は生活の質を大きく下げ、放置すると身体・精神的な疾患のリスクを高めます。
不眠症の種類
不眠症には主に以下の4タイプがあります。
- 入眠困難:床についてもなかなか眠れない(30分〜1時間以上かかる)
- 中途覚醒:夜中に何度も目が覚める
- 早朝覚醒:起きたい時間より早く目が覚め、再び眠れない
- 熟眠困難:十分な時間眠っても、ぐっすり眠れた感覚がない
どこで受診すればいいか
不眠の受診先は症状や原因によって異なります。
- 内科・かかりつけ医:まず相談できる窓口。必要に応じて専門科へ紹介
- 心療内科・精神科:ストレスや不安、うつ病が背景にある不眠に対応
- 睡眠外来・睡眠クリニック:睡眠時無呼吸症候群など専門的な睡眠障害を診断・治療
- 神経内科:むずむず脚症候群など神経疾患が原因の場合
クリニックで受けられる治療
薬物療法
以前はベンゾジアゼピン系の睡眠薬が主流でしたが、依存性・翌日への持ち越しのリスクがあります。現在は依存性が低いとされる非ベンゾジアゼピン系や、体内時計を調整するメラトニン受容体作動薬(ラメルテオン)、オレキシン受容体拮抗薬(スボレキサント、レンボレキサント)なども選択肢に加わっています。
認知行動療法(CBT-I)
薬を使わない不眠症の根本的な治療として、「不眠症に対する認知行動療法(CBT-I)」が国際的に推奨されています。睡眠に関する誤った考え方(認知)や習慣(行動)を修正することで、根本的な改善を目指します。薬と組み合わせることで効果が高まります。
受診のタイミング
以下の状態が1ヶ月以上続く場合は受診を検討しましょう。
- 週に3日以上、眠れない夜がある
- 睡眠の問題で日中の生活に支障が出ている
- 市販の睡眠補助薬を飲み続けている
- いびきが激しい・息が止まると指摘された
睡眠に関する詳細な情報は厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド」でも確認できます。
※本記事の情報は医療アドバイスではありません。症状の診断・治療については必ず専門の医師にご相談ください。